善と鱗

のんびり静かに暮らそう

本って株だね・芸術っていいね

こんばんは。

 

本屋さんにも、古本屋にも、図書館にも見当たらない。

読むためには国立図書館に行かないといけないのでは?

みたいな本、ありますよね。

 

私もツイッターでフォローしていた方で、

とても波長、価値観が合うな、と思っていた方がいらっしゃいました。

その方はその本の一節をあげてらして、

 

人間は塵と泥と灰から出来ておりさらに悪いことには……

 

の一節だったのですが、若干不適切かもしれないので割愛。

その方は近所の図書館で読んだ、とおっしゃっていたのですが、

私の地元にはなく、いろんなアプリやネットショッピングサイトで探しました。

 

結局、amazonさんなんですよねえ。

最後の一冊、慌てて購入しました。

新品とのことでしたが状態は悪かったですね。

まあ読むのに支障がないのでいいのですが。

実際、今回を逃すと次いつどこでお目にかかれるかわからなかったですし……

 

今、amazonさんで古本の状態が良いらしいものが5万円近くで販売されています。

実に定価の10倍、フリーターの私には流石にそのギャンブルはできかねます……

(ちなみにもう1出品あり、そちらは状態が非常に良い、で10万円を超えています)

本って株なんだなあ……

 

さあ、そんなこんなで長いこと読みたいと思っていた本が手元に届き、

正直ウキウキです。

前半三分の一ほど読みましたが、キます。

彼女がシャブだと言っていたのも納得です。

神書のジャンルですので好みは分かれます。

おまけに書いていることは人間の生まれ持った罪や醜さ、

業、生きていることへの嫌悪、

それを自覚し、謙虚に改めろ、と言った感じですかね。

内容は辛辣、とも取れます。

苦手な人は開始5分でおそらく本を閉じるでしょう。

私にはなんとも言えない喜びを与えてくれる本書ですが、

そろそろ本書の情報へと進みましょう。

 

本書の題名は

「人間の悲惨な境遇について」

ロタリオ・デイ・セニ(後の教皇インノケンティウス三世)著

瀬谷幸男 訳

「現世厭離」の禁欲的テーマを扱い、

人間の卑俗さと傲慢を戒めて、「清貧」の思想と「往生術」を説諭。

英国のジェフリー・チョーサーなど、

後世の多くの聖・俗の作家に甚大な影響を及ぼした

中世ヨーロッパ文学の「典籍」とされる。

 

とのこと……

内容では、何かから引用すると、その章の後ろの方で

どこの書物から引用したのか書いてくれていますので、

神書に興味がある、キリスト教の書物が読みたい、という方には

辞書代わりにも使えるかもしれません。

 

興味がある方はお近くの図書館にあるのか確認して、

一度読んでみてから購入するのをお勧めします。

好みが分かれるであろう内容ですが、定価でも4000円を超える本になりますので。

ただどうしても見つからない場合は一発購入してもいいかな、と思います。

(本屋さんでたまたま見かけて買う、のと同じ感覚になれればの話ですが)

元々神書に興味がある、という方でなければ

なかなかその判断はつけづらいかと思いますので、

何か相談事がございましたらお力添えできたら、と思います。

 

神書というのは一度読んでみると面白いものです。

例えば美術、芸術が好きな方なんかでも、

好きな画家は殉教というほど熱心だった、という方もいらっしゃると思います。

私の好きな画家さんはヨーロッパ出身の方が多く

(油彩、西洋風の絵画が好きというのが大きな理由ですが)

宗教画を描かれていた方も多くいらっしゃいます。

そういった作品への理解を深めることにも有効かと思いますので、

あなたが宗教家になるためではなく、他者への理解のため、

知識として持つのは決して悪くないと思います。

 

特に宗教画で有名な画家 2名

サンドロ・ボッティチェッリ

ヴィーナスの誕生

 

ミケランジェロ・ブオナローティ

アダムの創造

 

誰でもみた事のあるであろう有名な2枚ですね。

宗教画が最も需要があったであろう世代では色んな画家さんが

美しい絵画を残してくれています。

また、早く美術館に行きたいものですね。

それまでは自宅で作品集を見たり、本を読んだりして

知識を蓄えることにいたしましょう!

 

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!

【ネタバレ】ゆれる人魚【考察】

約一ヶ月ぶりです。閲覧くださっている皆さん、お元気でしょうか?

現在、私は元気なのですが、自粛中でお仕事をせずにもう二週間近く経ちました。

技術職のアルバイトのため、かなり心配です。

また、貰えるはずだったお給料にも当然届かないので当分は倹約です、はは。

 

この長いお休み中に何をしていたか、と言う話ですが、

皆さんは何をされてましたか?

私は代わり映えせず本を読んだり、書いたり、部屋の片付けだとか、

あとはそう、映画鑑賞ですね。

あとは寝てます。

そして購買意欲を解消したいものの、外へは出れないのでネットショッピングも。

 

 

さてあとは映画のことも少し触れたいですね。

皆さん映画はどのジャンルがお好きですか?

ラブロマンス?アクション?サクセスストーリー?

私はホラー系が好きです。

でもお化けは滅法ダメで、ホラーが見たい友達と一緒に映画を探すと

だいたい怒られます。

私が好きなのはミュージカルホラーとゾンビ系です。

ITや十三日の金曜日とかも好きですね。

ITは考察が楽しいです、特にIT2

リッチーの心の奥にしまわれた感情に、もう揺さぶられました。

 

まあ、それは置いておいて。

私は映画をあまり見ずに生きてきており、最近になってよく見るようになりました。

なので有名どころでも見ていないものが非常に多いです。

ぜひオススメがあれば教えてください。

 

この休み中に見たものは面白いものが多かったですが。

特に好きだったのはゆれる人魚ですね。

ゆれる人魚は見たことあるって方、

また見たいなあと思っている方も多いかと思います。

(今、アマゾンプライムでみれますよ!!)

 

私は結局三回見て、考えたのですが、難しくってなかなか……

しかしミュージカルホラーのいいところは雰囲気、歌、表情、あとは考察、だと思っています。

ネタバレになるので嫌な方はここから先、目をつぶって欲しいのですが、

 

ゆれる人魚は、一般的な人魚姫が一筋になっています。

人魚が人間に恋をする→人間になる→しかし人間は別の人と結婚→人魚は海の泡に

が一般的、かつ有名な話ですよね。

この要素がしっかり入っています。

 

もう一つ、ゆれる人魚の人魚は肉食です。

パイレーツオブカリビアンの人魚に近いことをしています。

美しい歌声で惑わし、人間を食べています。

 

そしておそらく、この歌声には催眠作用

また人間をコントロールする作用があるように考えられます。

この物語は大前提として、人魚であることを隠さずに、二人の人魚は地上へ上がります。

二人の人魚は、大雑把に表すと、

姉 シルバー   幼い(人懐っこい)

妹 ゴールデン  大人っぽい(化物らしい)

こんな感じ。

たった二人で舞台ポーランドからアメリカを目指しています。

 

最初、この二人は三人組のバンドに歌を聴かせ、

二人をバンドマン達が働く、ポーランドのナイトクラブに運ばせます。

そこで二人は何の迷いもなく、人間の姿から人魚の姿になるのを人々に見せるのです。

ここで、まず、人魚が現れたら、町中、いや国中が大混乱になるはずです。

ましてやなぜクラブの人たち、オーナーや従業員、観客はそれを当然のように、賛美し、受け入れたのか。

まず、全員が、人魚達の魚の姿を見るより前に彼女達の歌を聴いています

私はここで催眠のようなものを人間達にかけたのではないか、と考えました。

この二人の人魚はこのクラブでの人気者になります。

 

姉、シルバーは自然に、人間、バンドマンの一人、ミーテクに恋に落ちました。

そしてミーテクもシルバーを愛していました。

二人は抱き合い、キスをする仲でしたが、

人魚であるシルバーの人間の姿の時には繋がるための穴がないのです。

だからシルバーは人魚の姿へ戻り、ミーテクに迫ります。

しかしミーテクは「僕には君は魚なんだ、したくてもできない」と断ります。

ここでシルバーは鱗を一枚剥がし、これでベースを弾いて、とミーテクに渡します。

この時、渡す前に、キスを、と言うと、ミーテクは控えめに、頬にキスをしました

そしてシルバーはまた歌を歌い、ミーテクと深くキスをします。

 

妹、ゴールデンは、姉、シルバーが心配です。

人間は食べ物、シルバーは人魚としての本能を忘れてはいないか。

また、人懐っこいシルバーはバンド仲間から愛され、ゴールデンは少しのけもの。

面白くない。孤独なゴールデン。

彼女は海の映像を睨みつけるように歌います。

その歌の世界では、ゴールデンただ一人。

しかし、人魚は超音波のようなもので話ができる、

シルバーはゴールデンただ一人の世界で少し動きます。

シルバーはそんなゴールデンの気持ちに少し気づいている、とも取れました。

 

しかしシルバーはミーテクを愛することをやめられません。

恋とはそう言うものなのでしょうか。

シルバーは大人に近づいていく思春期の女の子を体現した子です。

タバコ、酒、性行為、そう言ったものにどんどんと触れていきます。

 

また、二人の人魚の服を買いに行くシーンでは、

ゴールデンは靴を差し出されてもそれを捨てますが、

シルバーはそれを嬉しそうに履きます。

この時点で二人の運命は別たれていたんですね……

 

さあ、二人の運命はどんどんと進みます。

ゴールデンは人魚としての本能に従い、人間を操り、食べるようになります

シルバーはその間もミーテクと愛を深めています。

私はこの、ミーテクのキスしかできない関係での

シルバーの可愛がり方に愛を感じていました

できない、しない、そんな関係なのに、

彼は彼女を抱きしめ、キスをして、愛情を注いでいました。

まさに、純愛。人魚姫です。

シルバーはそんなミーテクに更に心を奪われ、手術で人間になろうとします

 

さて、この人魚の姉妹は次に怪しい男性、トリトンに出会います。

シルバーは初めて彼を見た時に、

「悪魔が現れた」

といい、去ります。

ゴールデンはその反対にトリトンに近づき、良好な関係を築きます。

 

トリトンとはギリシャ神話に登場する海神ですね。

よくあるのが人間の上半身と魚の尾を持つ姿で描かれます

一目で姉妹が彼を人外だと認識したことから、三人は水中で出会ったことがあるのかもしれません。

ゴールデンは人間は食べ物だと認識しているため、トリトンには懐き、

シルバーは自分が人間に恋をし、その人間に魚とはできない、と言われ、人間になろうとしているところから、トリトンに懐かなかったのかもしれません。

思春期の女の子、と言う観点から見ると、

シルバーはこの年上の男性人魚に反抗しているのですね。

人間に恋をするのは愚かだと、言われるとわかっているから。

ここでゴールデンはトリトンに、姉の末路について聞かされます。

それはミーテクがもし、別の女と結婚すれば、

その夜明けにシルバーは海の泡になってしまうと言うもの。

 

ゴールデンは心配です。

姉が泡になってしまう、人間の男のせいで。

 

ある晩、ゴールデンは人間の女性警官に殺人について問われます。

以前食べた男のことです。

ゴールデンはとぼけますが、女性は逃がしてくれそうにありません。

そこでゴールデンは歌います。

女性はあっという間に操られ、ゴールデンと関係を持ち、おそらく、殺されてしまいます。

ここでおそらく、と言うのはその寸前までの描写はあるが、

確実に仕留めたと言う描写がないからです。

ただ、その後は出てこないことからも、亡くなっているものと思われます。

ゴールデンの魔力は女性にも有効だ、と言う明確な描写です。

これにより、この物語に出てくる人全てが人魚の魔力に狂わされている、と考えることが可能になります。

 

しかしある日、バンドマン三人組と姉妹がテレビを見ていると、

ゴールデンが殺した男が殺人事件だと報道されました。

この報道にゴールデンがやったのでは、と勘付くバンドマン達。

シルバーもこれにはびっくりです。

アメリカに渡る前にここで生活すると言ったのはゴールデンだったのに

彼女はわざわざこの街で生きにくいような真似をして見せた。

ゴールデンの孤独を感じ取っていたシルバーからすれば当てつけのようにも思えます。

シルバーがここまで人間を食わずに過ごしていることから、我慢できる衝動のはずです。

ここでゴールデンは席を外し、シルバーは三人のバンドマンのうち、

ミーテクを除いた中年の男女に問います。

「なぜ遊んでくれないの、スケートにも連れて行ってくれない」

「毎晩ステージに立っているのにお金ももらえない」

正直、急に何を言い出すんだ、今それ関係なくないか、と思ったのですが、

問われた女性、クリシャは

「なんでも子どもの言う通りにはならないものよ」

といい、そこでシルバーはゴールデンを追いかけます。

子供として遊ばずに大人のように働いている、

しかし権利を主張すればその両方が大人の都合のいいように却下される。

まさに思春期の悩みそのもの

母親や教師に言われたことそのままのように思えます。

 

このシーンは上記に述べたことを感じさせたいのではないか、と思うのですが、

何がこの言動に至らせたのか、と言う点では、

シルバーによる、ゴールデンの擁護、くらいしか思い浮かびませんでした。

孤独を感じるゴールデンの稚拙な行動、それは彼女の周りみんなを危険に晒します

しかしその行動の原因はゴールデンだけにあるわけではなく、

こちらの要望を全く飲まないあなた達にもあるんだぞ

と言う言い分なのではないでしょうか。

責任転嫁といえばそうかもしれませんが、私自身、思春期の時に覚えがありました。

 

さて、人魚の姉妹はこの一件でバンドマン達に捨てられてしまいます。

文字通り、気絶させられ、川へ落として捨てられるのです。

しかし水はお手の物。二人は舞い戻ります。

その道中に二人組の男性(おそらくゲイカップルかと)を姉妹は食べます。

これはセクシャルにも関係なく、人魚の魔力は有効だと言う風にとれます。

またこの食事の際、ゴールデンは笑いながら食事をしますが、

シルバーは口に含んだ肉を吐き出し、無表情です。

人魚としての本能を本気で捨てにかかっていることが伺えます。

 

二人がクラブに帰ると、シルバーは真っ先にミーテクに抱きつきます

そして中年の男の前にゴールデンは立ち、男は謝罪します。

そしてその謝罪に「怒ってないわ」と返しながらも、

ゴールデンは男の親指を食いちぎります

これには暗に、あの事件の犯人は私だ、と言うニュアンスと、

次に逆らうとお前もああなるぞ、と言う脅しを感じました。

ゴールデンは化物としての本性を隠しません。

 

さて、返り咲いたのはいいものの、トリトン曰く、

シルバーが人間になる手術をすると彼女はその声を失うと言うではありませんか。

声は人魚にとってかけがえのない武器です

人間を操り、食べるためには必要不可欠。

またこの二人の仕事にも、なくてはならないものです。

そこで姉を止めようとゴールデンは説得しますが、シルバーは聞く耳を持たず、

人間になる手術を受けます。

この時、ミーテクは一緒に手術に付いてきてくれます。優しい男です。

 

シルバーは無事、人間の体を手に入れました。

下半身を切り落とし、人間の下半身を手に入れると言うファンタジーな内容ですが、

無事成功。声はやはり失ってしまいます。

 

しかしミーテクは彼女の大きな傷跡にも顔をしかめずついにベッドシーン

シルバー念願の……大人の階段です……

しかし、ミーテクは違和感を覚えます

血が、彼の下腹部にべったりとついていました。

しかしシルバーのお腹の傷からは血は出ていません

そのことから、これは月経

別の大人の階段も登っていたようです。

シルバー、経血なんて見たことないでしょうから状況が飲み込めません。

しかしこの時のミーテクの顔……

この後、ミーテクは綺麗な女性とすぐに恋仲となり、シルバーを捨てます。

 

シルバーの魅力は幼さ、大人の女性と少女の間と言う不安定さ。

月経は大人になった証、ミーテクはこれに心が冷めてしまったのではないでしょうか。

まあ、少しひどい気もしますが、ミーテク……

 

ラストです、ミーテクはその女性との結婚式を開きます。

船の上で歌うミーテクと女性。

シルバーは笑顔でそれを見つめます。

しかし、その表情は泣きそうにも見える。

トリトンとゴールデンは言います。

彼を食べなさい。

でないと夜明けにシルバーは海の泡になってしまう。

 

しかし、彼女は人魚姫の物語通り、彼を食べることはできませんでした。

ミーテクを食べるため、近づき、そして、抱きつき、首元に歯を立てようとし、

しかし、ミーテクの優しい抱擁に、ミーテクへの恋心に、シルバーは躊躇する。

ゴールデンは近くまで見に来て、シルバーを後押しする。

しかし、シルバーはしっかりとゴールデンを見据えながらも、

ミーテクを選んでしまった。

 

私は思います、シルバーはミーテクに魔法をかけていたのではないでしょうか

彼女はミーテクに最初に性行を断られた時に歌い、その後キスをされています。

その後もシルバーはステージに立ち、歌を歌っていた。

しかし彼女は手術で声を失ってしまう。

ミーテクにかけられた魔法は少しずつ解け、初めてのベッドシーンの時に解けた

それでも、結婚式の日、彼に優しく抱きしめてもらえた。

これは魔法じゃない、ミーテク自身の本当の優しさ

シルバーはそれに満足し、ミーテクの確かな幸せを願い、

自ら泡になったのではないでしょうか。

シルバーにとっては、満足のいく結果だったのかもしれません。

ミーテクが幸せになってくれるなら

 

しかし、これで終わらないのがゆれる人魚

怒りに狂ったのは妹、ゴールデンです。

姉はしっかりと自分を見つめていたのに、

目の前の男、ミーテクを選んだのです。

この男よりずっと長い間一緒にいた自分より、

そんな自分とのこれからの未来より、

この男の幸せと未来を望んだ

ゴールデンの完全敗北

ここで、ゴールデンはミーテクに襲いかかり、彼の喉笛を噛み切り、

水中へと姿をくらませます。

これによって、シルバーの願いは届かず、ミーテクや女性の幸せな未来は途絶え、

ゴールデンはただ一人、また水中で獲物を狙い生き続けるのです。

 

誰も幸せにならないエンド。

しかし怪しく美しい物語に心を奪われる方も多いのも事実。

 

至らない点も多かったかと思いますが、以上が私の考察です。

今回の考察があなたの考察を深めることができることを望みます。

ここまで閲覧いただき、ありがとうございました。

楽しみがないならオタクになろうぜ

二次創作がしたい。

私の心にはもう十何年も前からその思いが尽きない。

小さい時からアニメを見て育ってきた。

それはもう幼稚園の頃にはボボボーボ・ボーボボを見ていた記憶がある。

初めて絵を描いたのは家庭教師ヒットマンREBORN!だったはず。

それが大体小学校四年生の頃だ。

これが私の二次創作の始まりである。

オタクとしての右も左も分からないままネットの大海原を彷徨い。

腐向け?夢女?えっ18禁?

とまあ意味も分からずその度学習していった。

おかげで好き嫌いのないオタクとして青春時代を過ごした。

中学の時は毎日毎日、年間1000枚くらいは落書きを含めて絵を描いていたと思う。

小学校の頃に画家に憧れていたのもあり、

私の最初の二次創作はイラストであった。

小、中学校の頃は漫画も描いてみたいと描いたこともあるが、

とてもじゃないが世に出せたものじゃなかった。

その一方で小説を書いた経験もある。

要点しか書けない500文字〜1500文字のショートもショートだ。

今はもう目も当てられない。

なんなら書いた当初から気づいていた。

それでも描いたり書いたりしていたのは、二次創作をしている中で

私は自己表現をしたいという欲求を同時に満たしていたからかもしれない。

恥ずかしがり屋な部類だったので自己表現が苦手であった。

正確には、答えのないものを主張するのが苦手であった。

感性だとか、信念だとか、先生にマルバツつけてもらえないものが恥ずかしかった。

間違っているのが怖いというよりも、

自分が正しいと証明できないことが恥ずかしかった。

理解されなかった時に言い負かされるのが怖かった。

だから私は自分の哲学もイラストに二次創作の姿を借りて表現していた。

特にムークラ時代(ムーミンクラスタの略)は多感だったのもあり

ムーミンの世界に共感したり、ほのぼのした絵や寂しさを描いこともあった。

伝わるかは置いておいて、自分がそれを発散する場所が必要だったのだ。

しかし中学三年の頃に私は受験勉強のためオタク的活動から遠ざかった。

それからというものかなり消極的だった。

志望校に受かったものの、クラスにはなじめず、ストレスは溜まる一方。

美術部も合わず、少しずつスレてしまった。

ちなみに当時の自己表現はメイクと髪型だった。

そして高校生三年の頃の話だが、

国語科の先生に小説を書いてみたらどうかと勧められた。

というのも私はスレた後も読書好きで、図書室に通っていたのだ。

多分暇そうに見えたのだろう、先生は私を誘った。

先生が文法を添削してあげるから、それを文芸部の雑誌?に載せるんだ、と。

私がその時とんでもない!と思ったのは確かだ。

文章を書いて人に読ますなんて。

しかも本当に10作品も書いたことのない人種だ。

やってみたい、よりも恥ずかしい、が勝ってしまった。

しかし同時に、先生に言われて自分が文章を書くのも好きだったことを思い出した。

高三の夏から、私は物語を書き出した。

正確には高校生の頃書きかけていたものは紛失してしまったからないのだが。

私は新しいことを始めるのが苦手だ。

1人でこっそり書いて楽しむことを覚えていたからやってみようと思えた。

今もなおそれを楽しめるのはあのハチャメチャオタク時代があるからだ。

絵を描く楽しみも、文字を書く楽しみも、私の人生の楽しみの根底には

あのオタク的二次創作という時期がある。

だから私はいつまでだってオタクでいたいと思う。

楽しみを忘れないように。

そして今楽しみがなくて困っている人がいるなら、

いろんなジャンルのアニメを一度見てみてほしい。

もしオタク的楽しみがハマれば、そこからたくさんの楽しみに繋がるから。

絵を描くもそう、小説を書くもそう、歌を歌うとか、漫画を描く、コスプレをする、

詩を書く、ぬいぐるみを作る、衣装を縫う、本当にいろんな楽しみがあると思う。

そんなわけで、私は今日こんなショートなブログをあげてみようと思う。

オタクは楽しい!オタクが薄れても楽しみは残る!

だからみんなでオタクしようぜ!

 

ちなみに今書いている小説は11000文字を超えた。

まだ序章だがいつか書き終わればいいなと書き進めている。

というか十数年前の500文字からはだいぶ進歩したと考えているのだが…

 

ちなみに私は今風邪を引いて苦しんでいる。

みなさんも風邪にはお気をつけて!

眠る人はお休みなさい!夜を堪能する人は楽しんで!

今更な映画JOKER考察【ネタバレ注意】

今回の考察で私が推したい結論は

全てがアーサーの妄想であった

という説です。

 

この物語ではアーサーという貧しい男がゴッサムという最低な街で

虐げられ 職を失い 裏切られ 初めて人を殺し

そしてジョーカーになるまでを綴っているのですが

私が初めて見た時はただ

ああ、ブルースの両親を殺すところまでしっかりと回収してくれた良かった

としか思っていなかったのですが

このアーサーの妄想だったという説を使うと

彼の最後のシーンまでしっかりと合点が行くのです。

 

まず最後のシーンから振り返ると楽なのですが、

大前提として彼はあのアーカムにずっといました。

そして冒頭のカウンセリングの時に

彼が病院に収容されているシーンがあったので

これは彼がもしここから出られたらという妄想であると取れます。

 

また妄想の中での彼もまた妄想癖があり、また思い込みが激しく、

怒ると手が付けられないなどの性質を持っています。

 

彼は最後のシーンでジョークを思いついたんだ、と言い、

またカウンセラーには理解できないさ、と話しています。

この現実世界でのアーサーは自分や周りを理解している、

もしくは深く拒絶しているように見えます。

そして彼には自分の妄想の中では求められ、

犯罪界の道化王子の名に恥じない装い、態度でしたが、

現実の彼は病院内で楽しそうに最後に走り回っています。

この様子からバットマンという存在自体が、

ジョーカーという異常者の中で作られた実態のないものである

という可能性が高いと思われるわけです。

バットマンの存在全ての大前提を壊す「JOKER」に大変驚きました。

 

 〜内容考察〜

私はもしかすると今回の映画JOKERで彼の設定が統一

(もしくは全てを踏まえた解決案的絶対な設定がもたら)

されるのではと期待していました。

しかし映画ジョーカーはアニメや映画のバットマンのジョーカーとして観るのでは

抱えきれないくらいの社会問題の提示やメッセージ性がありました。

 

ホアキン・フェニックスの演じるジョーカーことアーサー・フレックは

貧しい家庭に生まれ、また生まれながらに脳に障害を持っていました。

それが突然「笑う」ということ。

しかしフランセス・コンロイの演じる彼の母親ペニー・フレックは

彼の笑顔が人々を楽しませる、と彼を励ましていました。

ここですでに驚いたことがあるんです。

そう!今作ではジョーカーの本名として

アーサー・フレックという名前が与えられています。

今までは名前は不明、もしくはマフィア時代の呼び名のジャック、

としか表されていなかったので(ジョーカーにスポットを当てているのだから

当たり前だと言われるとそこまでなのですが)びっくりしました。

急にジョーカーが人間味を帯びてきました、名前ってすごい。

また彼には夢があります。

それはコメディアンになること。

好きなテレビ番組はロバート・デ・ニーロ演じるマレー・フランクリンが

司会者を務める「マレー・フランクリン・ショー」

そこに登場する妄想なんかもして!

(オタクのトリップ願望と似ているかもしれませんね。)

夢を叶えたい青少年にはよくある感情でしょう。

ただ原作ではもちろん、今作でもジョーカーの年齢について触れられませんでしたが

ホアキン・フェニックスが44歳なのでその辺で考えるとちょっと痛いかも…?

アメリカでは普通なのかもしれませんが(知りません)

日本では多くの人に現実を見ろって言われるでしょう…

さて、そんなアーサーの生計を立てるための生業は道化師です。

レンタルピエロといったところでしょうか。

ある程度需要があったようです。

ただ当時のゴッサムは社会全体を見て仕事自体が少なくかなりの不景気で

貧富の差も激しく、街はゴミだらけ、観光客は来ずまた不況…の悪循環。

生活はかなり苦しくアーサーは母親に食べさせるため食事を抜いたりで痩せ体型。

そんなゴッサムを変える、と市長選に立候補していたのが

バットマンであるブルース・ウェイン

…の父親のトーマス・ウェインでした。

母親のペニーはウェイン邸で仕事をしていた経歴があり、

トーマスに生活の援助を求める手紙を何度も書いて送っていました。

しかし返事は一度も来ていません。

ペニーはトーマスは善良だから助けてくれると信じてやみませんでしたが

これにはアーサーもちょっとげんなり。

 

さあそんなある日、アーサーは仕事中に不良たちに襲われます。

店の看板を盗まれ、暴行を受けお金を奪われ、黙って帰宅します。

もう私は最初のこのシーンで胸が痛い。

そして後日、仕事仲間の一人に一丁の銃を渡されます。

自分の身を守れ、と渡された銃をアーサーはいけないことだと認識し

返そうとしましたがお礼はいつでもいいから、と続けて言われ、受け取ります。

おそらく初めて銃を持ったのか、家でも見つめたり触ったりして過ごします。

そして小児病棟での仕事の時も彼はそれを持って行っていました。

それを誤って落としてしまったがために彼は仕事をクビに。

小道具だと言い訳をしようとしましたが

同僚の告げ口でそれも叶わず、途方にくれます。

その帰りの地下鉄で、彼は最初の罪を犯します。

人の少ない地下鉄、アーサーの車両には3人の若者と1人の女性だけ。

そんな3人が女性に絡んでいるときに彼の「笑い」の発作が起こります。

3人は女性が車両を変えたので1人で笑っているアーサーに矛先を向けます。

アーサーが病気だと説明しようとすると襲われ、

一度はやり返したものの暴行は止まらず、

彼は銃を手に取りました。

2人を一発で仕留め、逃げた1人に残りの弾丸全てを浴びせたところでハッとします。

逃げ込んだ先で少し落ち着いたところでCMにも起用されている

彼のインスピレーションの降りてきているようなシーンが見れます。

本当に何かが降りてきている印象を受けました。

大変美しく描かれているシーンです。

そして、その後のアーサーの人生は好転します。

コメディアンとしての第一歩であるコンサートを成功し、

近所の女性といい雰囲気になり、

(ちなみにアーサーはこの女性とはエレベーターで偶然出くわし、

銃で自分の頭を撃ち抜くジェスチャーをされ、

自分のアレンジをした同動作をして彼女を笑顔にしました。

この時にアーサーの中で銃で死ぬことは面白いことだ

という認識が作られたのかもしれません)

そして殺人ピエロは社会現象となりました。

アーサーは己が生きているのかもわからなかった人間です。

彼にとって認知されるということがどれだけ嬉しいことか。

そしてこの頃衝撃的なことがわかります。

疲れて帰った日、母親のペニーがまた手紙書いておいており、

それを見るとトーマス・ウェインはアーサーの父親だと書かれていたのです!

アーサーは怒り、ペニーに詰め寄ります。

ここでのアーサーの怒りっぷりにはペニーも「殺す気!?」と叫んでいました。

それほど激しい感情を持っているアーサーをここでも見ることができます。

この後、すぐにアーサーはウェイン邸を訪れ、ブルースに接触します。

私としては彼はブルースを恨んでいるのではないかと思いましたが

彼はブルースにマジックを披露した後、愛おしそうに自己紹介をします。

思えば彼はこの時トーマスに受け入れてもらえると思っていたから

ブルースを本当の弟のように考えれたのでしょう。

しかしこの日はトーマスには会えずに帰宅します。

そして後日、劇場にてトーマスに接触します。

しかしトーマスはペニーをいかれ女だと称し、

アーサーは我が子でないと言い放ちます。

共に生活していた母と今日会った身分の違う父なら

アーサーはもちろん前者を深く信じていたのでしょう。

ここで彼は食い下がり、

僕が欲しいのは優しい言葉とハグだ!と主張しました。

しかし結果的にアーサーは拒絶され帰宅します。

帰宅するとアパートの前に救急車が停まっており、

ペニーが運び出されます。

そしてその場に居たのが事情聴取にきた警察官でした。

その後、病院の外で警察と話した後、

1人の警察官がアーサーの障害について

「笑うのはピエロとしてのキャラ付け?」

「笑うのも仕事だろ?」

と言い放ちます。

これにはアーサーもイラっとした様子でした。

実際笑いたくて笑ってるわけじゃないのにそんな言われようしたら腹も立つでしょう。

小学校の道徳ですね。相手の気持ちを考えましょう。って。

そして病室で看病しているとき、マレーが彼のコンサートの様子ををTVで流しました!

 

一瞬喜んだものの、番組の内容はアーサーをばかにするような内容で、

マレーはその放送でアーサーを「ジョーカー」と呼びました。

またこの頃アーサーはトーマスの言ったことの真偽を知るため

アーカムの病院を訪れ、ペニーの病気について知ります。

事実にショックを受けた彼は愛する恋人の顔を見に行きます。

しかし彼女は彼に対し

部屋を間違っている、お母さんを呼ぼうか?などと声をかけます。

これはつまり母親が倒れたことを知らない

そして彼を部屋に招くような間柄じゃない

ということで彼女との関係は全て彼の妄想であったと取れます。

当然アーサーもそれに気づいたようでした。

この後アーサーは堂々とした面持ちで歩いて自分の部屋へ戻ります。

イカれていると言われた母と同じ病を持っている自分に

吹っ切れたのだ、と私は思いました。

アーサーはこの後ペニーを殺します。

殺し方が枕で息が出来ないように押さえつけたのですが、

私にはこれが今まで病気だと押さえ込んで

息苦しい思いをさせられたアーサーの仕返しに見えて仕方ありませんでした。

 

その後、マレーのテレビ番組にゲストとしてオファーを受けます。

私は彼はこの時すでにマレーを殺すつもりだったのではないかと考えています。

己を嘲笑った者を本人の番組で殺してみせるのは

コメディアンである彼には魅力的だったのではないでしょうか。

番組の収録の日、彼に銃を売った同僚(男、とこれから表記します)

と背の小さな同僚が訪ねてきます。

この時、アーサーは男をハサミで殺します。

このハサミはベルがなった時にポッケに忍ばせたもの。

つまり彼は男が訪ねてくるのを予知していたと考えられます。

(全て妄想だったのなら納得です)

これは余談なのですが、別作品のジョーカーには

銃を使わないと公言していたパターンもあり、

その理由が銃を使うと苦しむ顔が見れないから、

ナイフなどでじっくり殺すのだと言っていた記憶が…

今作でアーサーが銃以外のもので人を殺すのは母親とこの男だけ 

母親には虐待の件や介護、彼女の妄想での弊害など

深い恨みもあったでしょうし

(場所が病院だったので静かに、というのが大きいでしょうが) 

男に銃を渡されたせいで彼は仕事をクビになり、

彼が弁解しようとしても告げ口されていて聞いてもらえなかった

という恨みもあります。

男を殺した後は背の小さな同僚を逃がしてあげ、

(この同僚のことを在職時アーサーは少し嘲笑っているような描写がありました)

自分は警察に追われながらも意気揚々とスタジオに向かいます。

この頃にはもうすっかり犯罪界の道化王子、ジョーカーです。

 

結論としてアーサーはマレーを殺すのに成功します。

この時アーサーは以前己が大切にしてきたものを全て捨てれています。

アーサーは真面目でコメディアンとしての学習も怠りませんでした。

人と自分の笑いのツボが違うことも理解し、それを受け入れようとしていましたが

この頃にはもう 幸せとは主観だ と己を持っています。

社会性ではなく自分のハッピーを優先させています。

介護してきた母親、憧れのマレー、笑いあった職場の同僚を殺し

今あるのは認められたいという感情と実力行使。

そしてピエロを信じるゴッサムの市民たち。

アーサーのしたことは悪である反面で

ゴッサム市民たちの希望でありました。

アーサーがマレー殺害による現行犯で逮捕され

連行されているときに彼は燃えるゴッサムを見て美しいと言います。

そのアーサーの顔の美しさといったらもう…

そしてアーサーはゴッサム市民により助け出され

多くの民衆の前で立ち上がり、多くの視線と賞賛を得ます。

自分の血でスマイルを作るアーサーの美しさ…

後半になるのにつれてアーサーを美しいと思うポイントが多くなります。

前半では痩せこけた少し汚いようなイメージの男性でしたが

後半には心なしか肌にハリが出ているような、演技の力でしょうか?

またこの終盤のシーンには一方その頃、という形で

ブルースの両親が殺害されているシーンが描かれています。

 

他作品ではジョーカーがバットマンを求めているようなシーンは多くあります。

この映画JOKERでもアーカムの病院に拘束されているアーサーは

バットマンのような自分を恨み、追いかけ、執着する、

そして自分も張り合える相手を求めていたのかもしれません。

それを己が恨んだトーマス・ウェインという男の息子、

ブルース・ウェインを脳内に生み出すことによって、

自分が原因で起きた暴動により両親を殺されたブルースを生み出すことによって、

彼は自分の望みを叶えたのではないでしょうか。

きっとこのアーサーの脳内ではこの後もストーリーは続き

やがてブルースはバットマンとなりジョーカーを追うのでしょう。

 

考えれば考えるほど絡みとられてしまうような映画JOKER。

これにて考察と、オタクによる妄想を終えさせていただきます。

至らないところも多かったかとは思いますが

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

思えば

 

この映画JOKERの妄想の持ち主であるアーサーの容姿をした男の名は

本当にアーサーなのでしょうか?

もしかしたらこの男性が妄想の中で名付けた名前なのではないでしょうか?

考えだすとキリがないですね。